taka5hi-plants’s blog

趣味の植物栽培日記です。メインは多肉植物。

エケベリアの室内LED栽培を半年してみて

最近LEDを使った室内での栽培の話題をよく聞くようになりました。
私も2022年の夏頃からLEDライトを使った室内での多肉栽培を始めました。
栽培を初めて半年程度たちましたので、エケベリアを中心に育てた雑感などをまとめたいと思います。

我が家の栽培環境

ここが、我が家でエケベリアをLED栽培しているゾーンです。
光源から植物までの距離は20cm程にしています。

使用しているライト

使用しているライトは、Amazon.co.jpで購入したものなのですが、先ほど調べたところ既に販売終了しているらしく商品ページがなくなっていました。
思い出せる限りの情報を書くと以下のような感じです。

  • 価格は3000円程度
  • 消費電力は30W(実測では26W程度)

正直、製品自体にはあまりこだわりがなく、Amazonで植物育成ライトを検索して評判がそこそこよさそうなものという感じで選びました。

明るさ

明るさの基準である、ルクスは下記のような感じで調整しています。
実は、栽培開始当初はもっと強い光(~3万lux程度)を当てるようにしていたのですが、育てている中で徐々に調整をしていって、今は下記で様子を見ているという状況です。

  • 中心の部分(赤枠の部分)で、20,000lux~25,000lux
  • 端の部分(青枠の部分)で、11,000lux~14,000lux

ちなみに、ルクスについては下記のような目安となります。ここら辺は計測条件によってかなり変わってくるのであくまで大まかな目安として考えてください。

  • 夏の直射日光:~10万lux
  • 冬の直射日光:~6万lux
  • 曇天時の明るい屋外:~3万lux
  • 照明のある室内:~1000lux

我が家のLED栽培環境の明るさだけを見れば、屋外の日向に比べるとかなり弱い光での栽培になっていることがわかると思います。
イメージとしては、明るい日陰相当の明るさ(またはそれ以下)になっています。

照射時間

照射時間は一日あたり12時間(午前8時~午後8時)です。

気温

設置場所はリビングなので、極端な暑さ寒さには当たらない環境となっています。
細かい記録を残してないのですが、真夏でも30℃以下、真冬でも15℃以上をほぼほぼ保つような気温となっています。

その他

室内で空気の動きが乏しいため、小型のサーキュレーターを回しています。

育ったエケベリア

それでは、実際に育てているエケベリアを見てみましょう。

まずは大和錦です。
形もよく育っていますし、紅葉もはっきりと出ています。

次は、メキシケンシスザラゴーサです。
こちらも形よく育っていますね。さらに、ブルーム(白粉)が表面にはっきり出ています。

次は薄葉系のレボリューションです。
こちらも、形・色ともに日によく当たったエケベリアの雰囲気が出ています。

ここまでは比較的うまく育っているものですが、中にはちょっと調子の悪いものも。。。
残念な感じのアテナです。

アテナは本来であれば、綺麗な黄緑色で先端がピンクに染まる美しい品種なのですが、全体的にくすんだ印象になっています。
爪の先も半ば焦げたような状態になってしまっています。幸いすぐに枯れるような状態ではないので、もう少し暖かくなったら外管理に移そうかなと思っています。

気温に対する紅葉の進み具合、ブルームの量、最後のアテナの状態などから判断すると、日照がやや過剰な印象があります。

半年育ててみての雑感

半年間育ててみて持った印象としては、エケベリアを屋内LED栽培することは十分に可能だと感じました。
ただし、屋外での育て方とは考え方が異なる部分も多く、屋内栽培向けのコツが必要とも感じています。

具体的には、下記の2点に難しさを感じました。

  • 明るさや照射時間の基準がつかみにくい(屋外栽培の感覚とは異なる)
  • 蒸れによる枯死に注意が必要

前者についてなのですが、私のLED栽培環境下では、最も光の強いところでも25,000luxで、これは明るい日陰以下の値です。
にもかかわらず全体的にやや日照が過剰な印象の育ち方をしているように感じます。
私なりに考えられる理由は下記のあたりかなと思っています。

  • 照射時間が長い
  • 風がない
  • LEDライトの特性によるもの

照射時間については、理由として十分にあり得ると思います。12時間というのは一般的な屋外の日照時間と比較して長いと思います。
また、風がないことも、特に葉焼けなどつながる原因として十分あり得ると思います。屋外環境でも風のあるなしで葉焼けのしやすさは大きく変わりますからね。
屋内では、屋外環境に比べて風が圧倒的に少ないのです。また、風は蒸れによる枯死とも関わりがあります。もしかすると屋内環境で一番気を使わなければいけない要素は風なのかもしれないなと思っています。
さらに、自然光とLEDライトではそもそもの性質も違います。あまり専門的なことはわからないのですが、全体を均一に照らす自然光に比べて、LEDライトの光は局所的に集中しやすく、照射範囲内でも光の強さにかなりムラができます。
こういった点が影響するのか、過剰な光に対するストレス反応が出やすいように感じます。

また後者の蒸れについてですが、そもそもエケベリアが蒸れに弱いので、風の動きが少ない屋内では注意が必要だと感じました。
特に夏場のサーキュレーターは必須と考えてよいと思います。

ここら辺については、環境を変えながらの試行錯誤が必要なのだと思いますが、なんとなく現時点での感覚としては、下記のような意識で育てるとトラブルが起きにくいかなと思っています。

  • 日照は、明るさ控えめ
  • 水は、控えめ(下葉にしわが寄るくらいまで待ってから)
  • 風は、意識して空気の流れを作る

と、ここまで屋内LED栽培の難しい点を書いてしまいましたが、どんな環境であれ植物を育てるにはそれなりのコツや試行錯誤というのは必要だと思います。
「天候に左右されない安定した環境で植物を管理できる」といった屋内環境ならではのメリットもあるので、外環境に比べて極端に難しいとは感じないですね。
単純に、それぞれの環境で気を付けるポイントが異なるということなんだと思っています。

作業や家事の合間に横を見れば好きな植物たちがいるというのはなかなかいいものですよ。
今後も屋内栽培を続けながら試行錯誤を楽しんでいこうと思います。

おまけ

アガベなどのLED栽培エリア。
蒸れにある程度強い分、エケベリアよりはトラブルは少ない印象ですね。